【末梢動脈疾患(PAD)】疾患解説と看護のポイント

循環器

疾患概要

定義

末梢動脈疾患(Peripheral Arterial Disease: PAD)は、主に下肢の動脈が動脈硬化によって狭窄または閉塞し、血流が障害される疾患です。最も一般的にはアテローム性動脈硬化が原因となり、心臓から離れた末梢組織への酸素や栄養の供給が不足することで様々な症状を引き起こします。

重症度は、軽度の間欠性跛行から、安静時疼痛、さらには組織壊死に至る重症下肢虚血(CLI: Critical Limb Ischemia)まで幅広く、進行すると下肢切断のリスクが高まる重大な疾患です。

疫学

日本では高齢化に伴い患者数が増加しており、70歳以上の約10〜15%に末梢動脈疾患が認められるとされています。特に糖尿病患者では発症率が2〜4倍高くなることが知られています。

男性にやや多い傾向がありますが、閉経後の女性でもリスクが上昇します。また、喫煙者は非喫煙者に比べて発症リスクが3〜6倍高く、喫煙は最も重要な修正可能な危険因子となっています。

無症状の患者も多く存在するため、実際の有病率はさらに高いと推測されており、心血管疾患全体のリスク指標としても重要視されています。

原因

主な原因はアテローム性動脈硬化であり、これは血管内壁にコレステロールなどの脂質が沈着してプラークを形成し、血管が狭くなったり詰まったりする状態です。

主要な危険因子には以下があります。

修正可能な因子として、喫煙(最大の危険因子)、糖尿病、高血圧、脂質異常症、肥満、運動不足などが挙げられます。特に糖尿病患者では末梢神経障害も合併しやすく、足病変のリスクが著しく高まります。

修正不可能な因子としては、加齢(50歳以上で増加)、男性、家族歴(動脈硬化性疾患の家族歴)などがあります。

また、慢性腎臓病や高ホモシステイン血症なども発症リスクを高める因子として知られています。


病態生理

末梢動脈疾患の病態は、アテローム性動脈硬化の進行プロセスとして理解できます。

まず、血管内皮の障害から始まります。喫煙、高血圧、糖尿病などの危険因子により血管内皮が傷つくと、その部位に炎症反応が起こります。

次に、損傷部位にLDLコレステロールが侵入し酸化され、マクロファージがこれを貪食して泡沫細胞となります。この泡沫細胞の集積がプラーク(粥腫)を形成し、血管内腔を狭めていきます。

プラークが成長すると、血管の狭窄が進行し、末梢組織への血流が減少します。特に運動時など酸素需要が増加する状況では、血流の供給が需要に追いつかず、組織の虚血が生じます。これが間欠性跛行の原因となります。

さらに進行すると、プラークが破綻して血栓が形成され、急性の血管閉塞を引き起こすこともあります。また、慢性的な虚血状態が続くと、安静時でも血流が不足し、安静時疼痛が出現します。

最終的には、組織への酸素供給が完全に途絶え、細胞死が起こり、潰瘍や壊疽が形成されます。この段階を重症下肢虚血(CLI)と呼び、下肢切断のリスクが極めて高くなります。

また、末梢動脈疾患の患者では、全身の動脈硬化が進行していることが多く、冠動脈疾患や脳血管疾患を合併するリスクも高いことを理解しておく必要があります。


症状・診断・治療

症状

末梢動脈疾患の症状は、血流障害の程度によって段階的に進行します。Fontaine分類やRutherford分類で重症度が評価されます。

無症状期(Fontaine I度)では、動脈の狭窄はあるものの、安静時の血流は保たれており自覚症状はありません。しかし、この時期でも心血管イベントのリスクは高まっています。

間欠性跛行(Fontaine II度)は、最も典型的な症状です。歩行時に下肢(特にふくらはぎ)に痛みやだるさ、しびれが生じ、休憩すると改善するという特徴があります。これは運動による酸素需要の増加に血流供給が追いつかないために起こります。歩行可能距離が徐々に短縮していく傾向があります。

安静時疼痛(Fontaine III度)では、安静時や夜間の臥床時に足趾や足部に持続的な疼痛が出現します。下肢を下垂させると重力により血流が改善するため、患者は足を下げた状態で眠ることが多くなります。

潰瘍・壊疽(Fontaine IV度)は最も重症な段階で、虚血により組織が壊死し、治癒しにくい潰瘍や壊疽が形成されます。足趾や足部に黒色の壊死組織が見られ、感染を合併すると敗血症のリスクもあります。

その他、足部の冷感、皮膚の蒼白や暗赤色への変化、爪の肥厚や変形、毛髪の脱落なども見られます。

診断

末梢動脈疾患の診断は、問診、身体診察、非侵襲的検査、画像検査を組み合わせて行われます。

問診では、間欠性跛行の有無や歩行可能距離、安静時疼痛の有無、危険因子(喫煙歴、糖尿病、高血圧など)の確認が重要です。

身体診察では、下肢動脈の触診(大腿動脈、膝窩動脈、後脛骨動脈、足背動脈)を行い、拍動の減弱や消失を確認します。聴診器を用いて血管雑音(bruit)の有無も評価します。また、皮膚色の変化、皮膚温の低下、潰瘍や壊疽の有無も観察します。

ABI(Ankle Brachial Index: 足関節上腕血圧比)は、最も基本的なスクリーニング検査です。足関節の収縮期血圧を上腕の収縮期血圧で割った値で、正常値は1.00〜1.40です。0.90以下でPADが疑われ、0.40以下では重症虚血が示唆されます。ただし、糖尿病などで血管の石灰化が強い場合は、血管が圧迫されにくくなり、偽高値を示すことがあります。

SPP(Skin Perfusion Pressure: 皮膚灌流圧)TcPO2(経皮酸素分圧)は、より末梢の微小循環を評価する検査で、重症度評価や創傷治癒の予測に有用です。

画像検査としては、造影CT、MRアンギオグラフィー、血管造影(カテーテル検査)があり、狭窄や閉塞の部位・程度を詳細に評価し、治療方針の決定に用いられます。

治療

末梢動脈疾患の治療は、危険因子の管理運動療法薬物療法血行再建術の4つの柱から成り立っています。

危険因子の管理は治療の基本です。禁煙は最も重要で、継続的な指導と支援が必要です。糖尿病のコントロール(HbA1c 7.0%未満を目標)、血圧管理(130/80 mmHg未満)、脂質管理(LDLコレステロール 100 mg/dL未満、可能なら70 mg/dL未満)も重要です。

運動療法は、特に間欠性跛行の患者に有効です。監視下運動療法では、週3回以上、30〜45分程度の歩行運動を行います。疼痛が出現するまで歩き、休憩後再び歩くという訓練により、側副血行路の発達や歩行能力の改善が期待できます。

薬物療法では、抗血小板薬(アスピリン、シロスタゾールなど)が血栓予防と症状改善のために使用されます。シロスタゾールは抗血小板作用に加えて血管拡張作用もあり、間欠性跛行の改善に効果があります。スタチン系薬剤も動脈硬化の進行抑制と予後改善に重要です。

血行再建術は、薬物療法や運動療法で改善が得られない場合や、重症下肢虚血(CLI)の場合に検討されます。血管内治療(EVT: Endovascular Treatment)では、カテーテルを用いてバルーンで血管を拡張したり、ステントを留置したりします。外科的治療では、バイパス術(自家静脈や人工血管を用いて閉塞部位を迂回する血行路を作成)が行われます。治療法の選択は、病変の部位や範囲、患者の全身状態などを総合的に判断して決定されます。


看護アセスメント・介入

よくある看護診断・問題

  • 組織灌流量減少(末梢性):動脈の狭窄・閉塞による末梢組織への血流不足に関連
  • 急性疼痛/慢性疼痛:組織虚血による間欠性跛行、安静時疼痛に関連
  • 皮膚統合性障害リスク状態:虚血による組織脆弱性と創傷治癒遅延に関連
  • 活動耐性低下:歩行時の疼痛や易疲労性に関連
  • 非効果的健康管理:疾患や治療、生活習慣修正に関する知識不足に関連
  • 身体損傷リスク状態:感覚障害(特に糖尿病合併時)や転倒リスクに関連

ゴードン機能的健康パターン

末梢動脈疾患の患者をアセスメントする際、以下のパターンが特に重要になります。

健康知覚-健康管理パターンでは、患者の疾患理解度と危険因子への認識を確認します。特に喫煙習慣の有無、禁煙への意欲や過去の試み、糖尿病などの合併症管理状況を詳しく聴取します。足の観察習慣やフットケアの実施状況も重要な情報です。

活動-運動パターンでは、歩行可能距離、疼痛出現までの時間、日常生活動作への影響を具体的に把握します。階段昇降の可否、買い物や通院時の状況など、生活に直結した情報を聞き取ります。運動療法への取り組み状況や意欲も評価します。

栄養-代謝パターンでは、皮膚の状態(色調、温度、乾燥、潰瘍の有無)を詳細に観察します。爪の肥厚や変形、毛髪の脱落も虚血の指標となります。また、栄養状態は創傷治癒能力に直結するため、食事摂取量や体重変化も確認します。糖尿病患者では血糖コントロール状況も重要です。

認知-知覚パターンでは、疼痛の評価が中心となります。疼痛の部位、性質(鈍痛、灼熱痛など)、持続時間、増悪・軽減因子を詳しく聴取します。安静時疼痛の有無や夜間の睡眠への影響も確認します。糖尿病性神経障害を合併している場合、感覚鈍麻により足病変の発見が遅れるリスクがあるため、感覚検査も重要です。

睡眠-休息パターンでは、安静時疼痛による睡眠障害の有無を確認します。患者が足を下垂させて眠っていないか、睡眠時間や質についても聴取します。

役割-関係パターンでは、活動制限による社会参加への影響、家族のサポート体制、通院の負担などを評価します。特に高齢者では孤立や介護力不足が問題となることがあります。

ヘンダーソン14基本的ニード

末梢動脈疾患の患者では、以下のニードへの援助が特に重要です。

正常な呼吸に関しては、喫煙習慣がある場合、禁煙支援が最優先となります。喫煙は疾患を悪化させる最大の因子であるため、禁煙外来の紹介や禁煙補助薬の活用など、具体的な支援を提供します。

適切な飲食では、動脈硬化の進行予防のために、脂質や塩分を控えた食事指導を行います。糖尿病患者ではカロリー管理も重要です。また、創傷治癒のためにタンパク質やビタミンの十分な摂取を促します。

身体の排泄については、便秘によるいきみが血圧上昇を招くため、排便コントロールが必要です。

身体の位置の保持と動作では、運動療法の継続支援が重要です。疼痛があっても段階的に活動量を増やすことで側副血行路が発達することを説明し、動機づけを高めます。一方で、重症虚血の場合は安静が必要な場合もあるため、医師の指示を確認します。

睡眠と休息では、安静時疼痛による睡眠障害に対して、疼痛コントロールを図ります。就寝前の疼痛緩和策(処方された鎮痛薬の使用、温罨法など)を提案します。

適切な衣類の選択では、締め付けの強い靴下やきつい靴を避け、足への圧迫を最小限にするよう指導します。保温も重要ですが、過度な加温(電気毛布やカイロなど)は低温火傷のリスクがあるため注意が必要です。

体温の正常な維持では、下肢の冷感対策として保温を促しますが、直接的な加温は避けるよう指導します。室温調整や保温性の高い靴下の使用を勧めます。

身体を清潔に保ち、皮膚を保護するは、フットケアの中核となります。毎日の足の観察、丁寧な洗浄と乾燥、保湿クリームの使用を指導します。爪切りは深爪を避け、やすりで整える方法を推奨します。胼胝や鶏眼の自己処理は避け、専門家に相談するよう促します。

危険を避けるでは、感覚鈍麻がある場合の外傷予防が重要です。素足での歩行を避け、靴の中に異物がないか確認してから履く習慣をつけます。また、足病変の早期発見のため、毎日の観察を習慣化します。

信仰の実践達成感を得られる仕事では、疾患による活動制限がQOLや精神面に与える影響を評価し、可能な範囲での社会参加や趣味活動を支援します。

看護計画・介入の内容

  • 末梢循環のモニタリング:足背動脈・後脛骨動脈の触診、皮膚色・温度・乾燥度の観察を定期的に実施し、循環状態の変化を早期に発見します。ABI値やSPP値などの検査データも経時的に評価します
  • 疼痛管理:疼痛の性質・部位・程度を定期的に評価し、処方された鎮痛薬の効果を確認します。安静時疼痛がある場合は下肢を下垂させるなどの体位の工夫を提案します。疼痛が増強した場合は医師に報告し、虚血の進行を見逃さないようにします
  • フットケア指導と実施:毎日の足の観察方法を具体的に指導します(鏡を使った足底の確認方法など)。正しい足の洗い方、爪の切り方、保湿方法を実演を交えて教育します。適切な靴の選び方(つま先にゆとりがあり、締め付けがないもの)も指導します
  • 創傷管理:潰瘍や壊疽がある場合、適切な創傷処置を実施します。感染徴候(発赤、腫脹、熱感、排膿、悪臭)を観察し、早期発見に努めます。創部の清潔保持と適切なドレッシング材の選択を行います
  • 運動療法の支援:医師の指示に基づいた運動療法(監視下歩行訓練など)を実施します。疼痛出現時は休憩し、回復後に再開するというサイクルを繰り返すことで、側副血行路の発達を促します。患者の意欲を維持するため、歩行距離の記録や改善の可視化を行います
  • 禁煙支援:喫煙者には禁煙の重要性を繰り返し説明し、禁煙への動機づけを高めます。禁煙外来の紹介、禁煙補助薬の情報提供、禁煙成功者の体験談の共有などを行います。禁煙後も継続支援を行い、再喫煙を防ぎます
  • 危険因子の管理支援:血糖値、血圧、脂質のコントロール状況を確認し、目標値達成に向けた生活指導を行います。薬物療法のアドヒアランスも評価し、服薬の重要性を説明します
  • 患者教育:疾患の病態、進行予防の重要性、危険因子の管理、フットケアの必要性などについて、患者の理解度に合わせて繰り返し説明します。パンフレットや動画などの視覚教材も活用します
  • 心理的支援:活動制限や将来への不安に対して傾聴し、患者の気持ちを受け止めます。QOL維持のため、患者の価値観や希望を尊重した目標設定を一緒に考えます
  • 家族への支援:家族にも疾患や治療、フットケアの重要性を説明し、患者の生活習慣改善や自己管理を支える体制を整えます。特に高齢者や視力障害がある患者では、家族の協力が不可欠です
  • 退院後のフォローアップ体制の構築:外来通院の重要性を説明し、定期受診を促します。地域の訪問看護や介護サービスとの連携も検討します。緊急時(急激な疼痛増強、足の色調変化、発熱など)の連絡先を明確にします

よくある疑問・Q&A

Q: 間欠性跛行と腰部脊柱管狭窄症の症状の違いは何ですか?

A: どちらも歩行時の下肢痛を特徴としますが、いくつかの重要な違いがあります。間欠性跛行では、歩行を止めて立ったまま休憩するだけで症状が軽快します。一方、脊柱管狭窄症では、前屈姿勢(腰を曲げる、座る)をとらないと症状が改善しないという特徴があります。また、末梢動脈疾患では足背動脈の拍動減弱や皮膚の冷感などの循環障害の徴候が見られますが、脊柱管狭窄症では動脈の拍動は正常です。鑑別にはABI測定や画像検査が有用です。実習では、患者がどのような姿勢で休憩しているかを観察することが鑑別の手がかりになります。

Q: 糖尿病患者で足の感覚が鈍い場合、どのような点に特に注意すべきですか?

A: 糖尿病性神経障害により感覚が鈍くなっている患者では、小さな外傷や創傷に気づきにくいため、重症化リスクが非常に高くなります。看護師は毎日の足の観察を徹底し、発赤、水疱、亀裂、胼胝、潰瘍などの早期発見に努めます。患者教育では、毎日自分で足を観察する習慣(鏡を使った足底の確認)、靴を履く前に中を確認する、素足で歩かない、適切な靴を選ぶ(きつすぎず、擦れないもの)などを具体的に指導します。また、温度感覚も鈍っているため、熱いお湯や暖房器具による低温火傷のリスクも説明します。小さな創傷でも放置せず、すぐに医療機関を受診するよう指導することが重要です。

Q: 運動療法で疼痛が出るまで歩くことに、患者さんが不安を感じています。どう説明すればよいですか?

A: 「痛みが出るまで歩く」というのは確かに不安に感じられますが、これには重要な意味があります。虚血状態に適度に曝露することで、体が自然に側副血行路(バイパスのような新しい血管)を発達させるという仕組みがあります。疼痛が出たら必ず休憩し、回復後に再開するというサイクルを繰り返すことで、徐々に歩行可能距離が延びていくことを説明します。「痛みは体からの信号で、この信号に従って休憩すれば組織損傷は起こりません」と伝えることで、安心感を持ってもらえます。また、実際に歩行距離が改善した記録を一緒に確認することで、効果を実感してもらい、継続への動機づけを高めることができます。医師の監視下で安全に行われていることも強調しましょう。

Q: 患者さんが「足を温めたい」と電気毛布の使用を希望していますが、どう対応すべきですか?

A: 気持ちは理解できますが、電気毛布やカイロなどの直接的な加温は低温火傷のリスクが高いため避けるべきです。特に感覚が鈍っている場合、熱さに気づかず重度の火傷を負う危険があります。また、虚血状態の組織に対して急激な加温を行うと、組織の酸素需要が増加するのに対して血流が追いつかず、かえって虚血を悪化させる可能性もあります。代替策として、室温を適切に保つこと、保温性の高い靴下や毛布を使用することを提案します。足浴も温度管理が難しいため注意が必要で、行う場合は必ず温度計で確認(38〜40℃程度)し、長時間の実施は避けます。これらの説明を丁寧に行い、患者の理解と協力を得ることが大切です。

Q: 血行再建術後の観察ポイントは何ですか?

A: 血行再建術後は、血流再開の確認と合併症の早期発見が重要です。まず、手術部位より末梢の動脈拍動を定期的に触診し、術前と比較して改善しているか確認します。皮膚色が良好なピンク色になっているか、皮膚温が温かくなっているかも観察します。これらが悪化する場合は、血栓形成や再閉塞の可能性があり、緊急の対応が必要です。また、手術創部の出血や血腫形成、感染徴候(発赤、腫脹、熱感、排膿)にも注意します。カテーテル治療の場合、穿刺部位からの出血や血腫に特に注意し、圧迫が適切に行われているか確認します。疼痛の程度や性質の変化、下肢の腫脹の有無も評価します。また、再灌流後の浮腫や疼痛(再灌流障害)が生じることもあるため、これらの症状についても観察が必要です。異常を発見した場合は速やかに医師に報告します。


まとめ

末梢動脈疾患は、動脈硬化による末梢血流障害が本質であり、間欠性跛行から重症下肢虚血まで段階的に進行する疾患です。喫煙が最大の危険因子であり、糖尿病合併例では足病変のリスクが著しく高まります。

病態の核心は、プラーク形成による血管狭窄と組織虚血です。進行すると安静時疼痛や潰瘍・壊疽を生じ、下肢切断のリスクも高まります。また、全身の動脈硬化を反映しているため、心血管イベントのリスク管理も重要です。

看護の要点は、循環状態のモニタリング、疼痛管理、徹底したフットケア、運動療法の支援、禁煙を含む危険因子管理です。特に糖尿病患者では感覚鈍麻により外傷に気づきにくいため、毎日の足の観察が不可欠です。

患者教育では、疾患の理解促進、自己管理能力の向上、フットケアの習慣化が重要です。適切な靴の選択、保湿、爪切り、外傷予防などの具体的な方法を実演を交えて指導します。また、小さな変化でも早期に医療機関を受診する重要性を強調します。

実習では、患者の歩行可能距離、疼痛の性質、足の観察所見、動脈拍動の触診、生活習慣(特に喫煙)、疾患への理解度を丁寧にアセスメントしましょう。患者が疾患と共に生きていくための長期的な支援の視点を持つことが大切です。


免責事項

本記事は教育・学習目的の情報提供です。

・一般的な医学知識の解説であり、個別の患者への診断・治療の根拠ではありません

・実際の看護実践は、患者の個別性を考慮し、指導者の指導のもと行ってください

・記事の情報は公開時点のものであり、最新の医学的知見と異なる場合があります

・本記事を課題としてそのまま提出しないでください

正確な情報提供に努めていますが、内容の完全性・正確性を保証するものではありません。


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