【ゴードン】Ⅱ型糖尿病 教育入院(0002)| 3.排泄

ゴードン

本事例の要約

この事例は、不適切な食事習慣と運動不足により肥満(BMI 29.4)を呈し、血糖コントロール不良となった45歳男性のⅡ型糖尿病患者の教育入院における看護介入事例である。IT企業の中間管理職として働くA氏は、多忙な業務により不規則な生活を送っており、特に食事の量や時間が不規則で、運動習慣がない生活を続けていた。今回、定期健康診断での著しい血糖値の上昇を契機に、生活習慣の改善と糖尿病自己管理能力の獲得を目的として教育入院となった。入院3日目の時点での看護展開を行う。

3.排泄

A氏の排尿状況は、日中6-7回、夜間1回であり、入院前に頻尿の自覚があったが現在は情報なし。血液検査では尿素窒素17mg/dL(基準値8-20mg/dL)、クレアチニン0.80mg/dL(基準値0.60-1.10mg/dL)、推算糸球体ろ過量76.2mL/min/1.73m²(基準値60以上)と腎機能は正常範囲内である。しかし、尿検査では尿糖(2+)、尿蛋白(±)を認めており、高血糖の影響による浸透圧利尿が頻尿の原因として考えられる。引き続き検査データを観察していく必要がある。

排便に関しては、入院前は1日1回の普通便であったが、不規則な食生活の影響で時々2-3日排便がない状態があった。下剤の使用経験はない。入院後は規則的な食事と水分摂取により、毎朝1回の排便があり、便性状も普通便である。腸蠕動音や腹部の膨満感に関する情報が不足しているため、確認が必要である。

排泄動作は自立しており、トイレまでの移動や排泄動作に問題はない。しかし、腰椎椎間板ヘルニアの既往があるため、排泄動作時の腰部への負担の有無を確認する必要がある。また、肥満があることから、トイレでの座位保持や立ち上がり動作時の負担についても観察が必要である。

汗や不感蒸泄に関する情報は得られていないが、高血糖状態では脱水のリスクが高まるため、発汗状況や皮膚の乾燥状態の観察が必要である。また、体温は36.6℃と正常であるが、糖尿病患者は感染のリスクが高いため、発熱時の発汗状況についても注意深く観察する必要がある。

今後の看護介入としては、血糖コントロールの改善による頻尿の軽減を目指し、規則的な食事摂取と適切な水分摂取を継続して支援する。また、排尿や排便のパターンを把握するため、排泄の情報を聴取する必要がある。腰椎椎間板ヘルニアの既往があることから、排泄動作時の腰部への負担を軽減するための姿勢指導も必要である。

看護問題の明確化

# 糖尿病に関連した高血糖に伴う頻尿リスク

事例の目次

この記事の執筆者

なっちゃん
なっちゃん

・看護師と保健師免許を保有
・現場での経験-約15年
・プリセプター、看護学生指導、看護研究の経験あり

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