【ゴードン】心筋梗塞 入院2日目 (0014)| 9.性-生殖

ゴードン

本事例の要約

右胸部痛を主訴に救急搬送され、急性心筋梗塞と診断された65歳男性に対し、緊急カテーテル検査の結果、右冠動脈#2に99%狭窄を認め、経皮的冠動脈形成術(PCI)を施行。術後、CCUでの管理を経て、一般病棟へ転棟となった入院2日目の事例。介入日は3月15日である。

9.性-生殖

A氏は65歳の男性で、妻との二人暮らしである。年齢的には高齢期に入っており、加齢に伴う生理的変化が生じている可能性がある。また、今回の急性心筋梗塞の発症と治療による身体への影響も考慮する必要がある。特に、循環器系疾患は性生活に影響を及ぼす可能性があり、退院後の生活における重要な検討事項となる。

性に関する具体的な情報が不足しているため、以下の点について情報収集が必要である。まず、急性心筋梗塞発症前の性生活の状況や、夫婦関係における満足度について確認が必要である。また、加齢に伴う身体的変化の有無や、それに対する受け止め方についても把握する必要がある。さらに、基礎疾患である高血圧症、2型糖尿病、脂質異常症が性機能に与える影響や、服用している薬剤の副作用についても評価が必要である。

必要な看護介入として、まず退院後の性生活に関する適切な情報提供と指導が重要である。特に、心筋梗塞後の性生活再開時期や注意点について、医師と連携しながら具体的な指導を行う必要がある。その際、夫婦それぞれのプライバシーに配慮しながら、必要に応じて個別の相談機会を設けることも重要である。

また、服用している薬剤の中には性機能に影響を及ぼす可能性のあるものが含まれている可能性があるため、副作用の有無や対処方法について主治医と連携して説明を行う必要がある。特に、降圧薬や血管拡張薬については、性機能への影響について患者の不安や疑問に対応できるよう準備しておく必要がある。

退院後の生活指導においては、過度な不安や自己規制を避け、適切な範囲での活動再開ができるよう支援することが重要である。性生活は生活の質に大きく関わる要素であることから、患者や配偶者が抱える不安や疑問に対して、適切な情報提供と支援を行う必要がある。

今後の観察ポイントとして、心臓リハビリテーションの進行に伴う体力の回復状況や、日常生活動作の拡大に対する反応を注意深く観察する必要がある。また、夫婦間のコミュニケーションの様子や、退院後の生活に対する不安の表出などにも注意を払い、必要に応じて専門的な支援につなげることが重要である。

生活習慣の改善指導においては、禁煙指導も重要な要素となる。喫煙は循環器系に影響を与えるだけでなく、性機能にも悪影響を及ぼす可能性があるため、禁煙の継続に向けた支援も必要である。退院後の外来通院においても、必要に応じて性に関する相談ができる体制があることを説明し、継続的な支援の可能性を確保しておくことが重要である。

看護問題の明確化

なし

事例の目次

この記事の執筆者

なっちゃん
なっちゃん

・看護師と保健師免許を保有
・現場での経験-約15年
・プリセプター、看護学生指導、看護研究の経験あり

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