【ゴードン】心筋梗塞 入院2日目 (0014)| 看護計画

ゴードン

本事例の要約

右胸部痛を主訴に救急搬送され、急性心筋梗塞と診断された65歳男性に対し、緊急カテーテル検査の結果、右冠動脈#2に99%狭窄を認め、経皮的冠動脈形成術(PCI)を施行。術後、CCUでの管理を経て、一般病棟へ転棟となった入院2日目の事例。介入日は3月15日である。

看護計画 #1

看護問題

#冠動脈形成術後の心筋虚血状態に関連した心筋梗塞再燃のリスク状態

長期目標

心筋梗塞の再燃なく、安全に日常生活に復帰できる

短期目標

心筋虚血症状の早期発見と対処行動が実施できる
安静度に応じた活動が安全に実施できる

≪O-P≫観察計画

・胸部症状(痛み、圧迫感、締め付け感)の有無と程度を確認する
・放散痛(左肩、左上腕、顎、背部)の有無を確認する
・冷汗、嘔気、嘔吐、冷感の有無を確認する
・心電図モニター波形の変化(ST変化、不整脈)を確認する
・血圧値の変動(収縮期血圧160mmHg以上、100mmHg以下)を確認する
・脈拍数と脈調の変化を確認する
・呼吸数、呼吸パターン、呼吸困難の有無を確認する
・経皮的動脈血酸素飽和度の変化を確認する
・活動時の自覚症状(動悸、息切れ、疲労感)を確認する
・顔色、唇色の変化を確認する
・安静度の指示内容の順守状況を確認する
・硝酸薬の使用状況と効果を確認する

≪T-P≫援助計画

・心電図モニター電極の適切な貼り替えと固定を実施する
・4時間毎の定期的なバイタルサイン測定を実施する
・安静度に応じた活動範囲を図示して説明する
・活動前後のバイタルサイン測定を実施する
・活動時は患者の近くで見守る
・過度な力みを伴う動作を避けるよう援助する
・適切な体位の工夫と環境整備を実施する
・十分な睡眠が確保できるよう環境を整える
・不安の訴えに対して傾聴と共感的な対応を行う
・気分転換を図れるよう支援する
・医師の指示に基づき、段階的に活動範囲を拡大する
・症状出現時は速やかに対応できるよう準備する

≪E-P≫教育・指導計画

・心筋梗塞再燃時の初期症状と対処方法について説明する
・安静度の意義と具体的な活動範囲について説明する
・日常生活で避けるべき動作について説明する
・処方薬(特に硝酸薬)の使用方法と効果について説明する
・心臓に負担をかける症状や行動について説明する
・症状出現時の報告の必要性について説明する
・段階的な活動範囲拡大の意義について説明する
・家族に対して観察ポイントと対処方法を説明する

看護計画 #2

看護問題

#冠危険因子(喫煙、肥満、高血圧症、糖尿病、脂質異常症)の管理不足に関連した再発リスクの上昇

長期目標

冠危険因子が適切にコントロールされ、心筋梗塞の再発リスクが低下する

短期目標

冠危険因子の管理の必要性が理解できる
禁煙を継続することができる
処方薬を確実に内服できる

≪O-P≫観察計画

・喫煙に対する欲求や代償行動の有無を確認する
・血圧値の変動を確認する
・血糖値の変動を確認する
・処方薬の内服状況を確認する
・食事摂取量と食事内容を確認する
・体重の変化を確認する
・運動療法の実施状況と自覚症状を確認する
・ストレス状態を確認する
・生活習慣改善に対する意欲を確認する
・家族のサポート状況を確認する
・疲労の程度を確認する
・睡眠状態を確認する

≪T-P≫援助計画

・4時間毎の血圧測定を実施する
・食前の血糖値測定を実施する
・処方薬の準備と内服確認を実施する
・心臓病食の提供と摂取状況の確認を実施する
・禁煙継続のための環境調整を実施する
・ストレス軽減のための環境調整を実施する
・理学療法士と連携し運動療法を支援する
・体重測定を実施する
・心理的支援を実施する
・家族との面談時間を確保する
・禁煙補助薬の使用状況を確認する
・生活習慣改善に向けた個別指導を実施する

≪E-P≫教育・指導計画

・冠危険因子と心筋梗塞再発との関連について説明する
・禁煙の必要性と具体的な禁煙方法について説明する
・処方薬の効果と服用方法について説明する
・適切な食事内容と摂取量について説明する
・適切な運動方法と運動強度について説明する
・ストレス管理の方法について説明する
・定期的な通院の必要性について説明する
・家族に対して支援方法を説明する

看護計画 #3

看護問題

#疾患に伴う食事制限の必要性に関連した栄養摂取量の不足

長期目標

心臓病食の栄養量を確保しながら、適切な食事管理ができる

短期目標

1日の食事摂取量が6割以上に増加する
食事制限の必要性が理解できる

≪O-P≫観察計画

・食事摂取量と水分摂取量を確認する
・食事に要する時間を確認する
・食事中の疲労の有無を確認する
・食欲の程度を確認する
・嘔気・嘔吐の有無を確認する
・食事に対する嗜好を確認する
・食事制限に対する受け入れ状況を確認する
・体重の変化を確認する
・血糖値の変動を確認する
・口腔内の状態を確認する
・排便状況を確認する
・食事に関するアレルギーの有無を確認する

≪T-P≫援助計画

・食事時は45度のギャッジアップを実施する
・食事時は適切な姿勢を保持できるよう援助する
・食事前後の血圧測定を実施する
・食事摂取量のチェックを実施する
・食事時の環境を整える
・疲労時は休憩を促す
・食事の温度を適切に保つ
・食事時間を30分程度確保する
・食前の口腔ケアを実施する
・毎朝の体重測定を実施する
・食前の血糖測定を実施する
・必要に応じて食事介助を実施する

≪E-P≫教育・指導計画

・心臓病食の必要性について説明する
・塩分制限の意義について説明する
・食事制限と心臓への負担の関係について説明する
・適切な食事摂取方法について説明する
・外食時の食品選択方法について説明する
・家族に対して食事管理の方法を説明する
・規則正しい食事時間の重要性について説明する
・食事日誌の記載方法について説明する

事例の目次

この記事の執筆者

なっちゃん
なっちゃん

・看護師と保健師免許を保有
・現場での経験-約15年
・プリセプター、看護学生指導、看護研究の経験あり

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