【ヘンダーソン】高血圧 入院7日目(0013)| 13.遊び、あるいはさまざまな種類のレクリエーションに参加する

ヘンダーソン

事例の要約

58歳男性のA氏は、大手IT企業の管理職として過重労働が続く中、職場健康診断で収縮期血圧210mmHg、拡張期血圧118mmHgと著明な上昇を指摘され、高血圧緊急症の診断で即日入院となった。入院後、降圧治療により血圧は徐々に安定し、生活習慣の改善に向けた指導を受けている事例。介入日は1月28日(入院7日目)である。

13.遊び、あるいはさまざまな種類のレクリエーションに参加する

A氏の入院前の生活は仕事中心であり、休日や余暇活動に関する具体的な情報は得られていない。管理職として30名の部下を統括する立場にあり、仕事に多くの時間を費やしていたことが推測される。休日の過ごし方としては、飲酒習慣があり、ビール500mlを毎日摂取していたことから、飲酒が気分転換の一つとなっていた可能性がある。また、喫煙習慣も1日20本と定着しており、これらの習慣がストレス解消や気分転換の手段として機能していたと考えられる。

現在の入院生活における気分転換については、1日3回、各15分程度の病棟内歩行が許可されており、これが運動機会かつ気分転換の機会となっている。また、妻が毎日面会に来ており、これが重要な精神的サポートとなっている。しかし、入院による活動制限や禁煙・禁酒により、これまでの気分転換手段が制限された状態にある。

運動機能面では、麻痺や機能障害は認められず、病棟内の歩行も安定している。視力・聴力にも問題はなく、日常生活に支障をきたす身体機能の低下は見られない。認知機能も正常で、全ての日常生活動作は自立しており、介助を必要としない状態である。

しかし、入院による運動不足を気にしており、早期の職場復帰への意欲が強い一方で、活動制限による精神的ストレスが蓄積している可能性がある。特に、これまでの生活で確立していた気分転換手段を失った状態での入院生活は、新たなストレス要因となりうる。

今後の看護介入としては、以下の点に注意が必要である。入院中の新たな気分転換方法の確立を支援する必要がある。具体的には、許可されている範囲内での運動活動を活用し、リハビリテーションと気分転換を組み合わせた活動を提案する。また、読書や音楽鑑賞など、病室内でも可能な余暇活動について本人の興味や希望を確認し、提案を行う。

禁煙・禁酒に伴うストレスについては、代替となるストレス解消法や気分転換方法について指導を行う。特に、深呼吸やリラクゼーション技法など、いつでも実施可能なストレス管理方法について指導する必要がある。

退院後の生活を見据え、健康的な余暇活動や運動習慣の確立に向けた支援も重要である。妻の協力を得ながら、夫婦で楽しめる活動や運動について検討し、新たな生活習慣の形成を支援する。これまでの飲酒や喫煙に代わる、健康的なストレス解消法や気分転換方法の確立を目指す。

ニーズの充足状況については、現時点での余暇活動やレクリエーションに関するニーズは十分に充足されているとは言えない。入院による活動制限や、これまでの気分転換手段の制限により、新たな活動方法の確立が必要な状態にある。

看護問題の明確化

#活動制限と禁煙・禁酒に関連したストレス対処行動の変更の必要性

事例の目次

この記事の執筆者

なっちゃん
なっちゃん

・看護師と保健師免許を保有
・現場での経験-約15年
・プリセプター、看護学生指導、看護研究の経験あり

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