【ヘンダーソン】高血圧 入院7日目(0013)| 6.適切な衣類を選び、着脱する

ヘンダーソン

事例の要約

58歳男性のA氏は、大手IT企業の管理職として過重労働が続く中、職場健康診断で収縮期血圧210mmHg、拡張期血圧118mmHgと著明な上昇を指摘され、高血圧緊急症の診断で即日入院となった。入院後、降圧治療により血圧は徐々に安定し、生活習慣の改善に向けた指導を受けている事例。介入日は1月28日(入院7日目)である。

6.適切な衣類を選び、着脱する

A氏の日常生活動作は全般的に自立しており、衣類の着脱も自力で行うことができる。病衣の更衣も自分で適切に実施できている状態である。認知機能に問題はなく、医療者との意思疎通も良好であることから、更衣に関する判断能力は十分に保たれている。また、麻痺や運動機能障害は認められず、更衣動作を制限する身体的な要因は存在しない。

活動意欲については、「早く仕事に戻りたい」という発言が目立つなど、職場復帰への意欲が強く示されている。このような前向きな姿勢は、日常生活動作全般への積極性にもつながっており、更衣においても自立した行動が維持できている要因の一つとなっている。

治療に関連する要因として、入院時はニカルジピンの持続点滴による治療が行われていたが、入院3日目には内服薬への切り替えが完了している。現在は末梢静脈ラインの留置やその他のルート類はなく、更衣動作を制限する医療機器の影響はない。

身体状態として、入院時の体温は36.8℃、現在は36.6℃と安定しており、発熱は認められていない。しかし、吐気や倦怠感の有無については具体的な記載がないため、これらの症状の評価が必要である。特に高血圧緊急症による症状や降圧薬の副作用として、めまいや立ちくらみ、全身倦怠感などが出現する可能性があり、これらが更衣動作に影響を与える可能性について注意深い観察が必要である。

また、入浴に関しては週3回のシャワー浴が許可されており、医療者の見守りのもと問題なく実施できている。この際の更衣動作も自立して行えている。ただし、入浴後の血圧変動には注意が必要であり、更衣時の急激な体位変換による血圧低下のリスクについても考慮が必要である。

58歳という年齢を考慮すると、加齢による筋力や柔軟性の軽度低下が始まっている可能性があるが、現時点では更衣動作に影響を及ぼすような機能低下は認められていない。

看護介入として、以下の対応が必要である。まず、更衣時の血圧変動や自覚症状の観察を継続する。特に降圧薬の影響による症状の有無に注意を払う。また、シャワー浴後の更衣時には、急激な体位変換を避け、必要に応じて休憩を取りながら行うよう指導する。さらに、退院後の更衣に関して、特に仕事着への更衣時の注意点について指導を行う必要がある。

ニーズの充足状況については、更衣動作は完全に自立しており、適切な更衣が行えていることから、基本的なニーズは充足されている。ただし、高血圧緊急症の治療に伴う症状管理という観点からは、継続的な観察が必要な状態である。

看護問題の明確化

なし

事例の目次

この記事の執筆者

なっちゃん
なっちゃん

・看護師と保健師免許を保有
・現場での経験-約15年
・プリセプター、看護学生指導、看護研究の経験あり

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