【ヘンダーソン】高血圧 入院7日目(0013)| 11.自分の信仰に従って礼拝する

ヘンダーソン

本事例の要約

58歳男性のA氏は、大手IT企業の管理職として過重労働が続く中、職場健康診断で収縮期血圧210mmHg、拡張期血圧118mmHgと著明な上昇を指摘され、高血圧緊急症の診断で即日入院となった。入院後、降圧治療により血圧は徐々に安定し、生活習慣の改善に向けた指導を受けている事例。介入日は1月28日(入院7日目)である。

11.自分の信仰に従って礼拝する

A氏は特別な信仰は持っていないことが確認されている。そのため、宗教上の制約による治療や食事の制限は認められない。現在の治療方針や食事療法について、医学的な説明を受け入れ、理解を示している。

価値観については、仕事に対する強い責任感を持ち、職場での役割や部下との関係性を重視している様子が伺える。20年以上にわたり管理職として勤務し、30名の部下を統括する立場にあることから、仕事を通じた自己実現や社会的役割を重要視していると考えられる。このような価値観は、早期退院や職場復帰への強い意欲として表れている。

一方で、自身の健康管理については後回しにする傾向があり、これまでの生活習慣や服薬コンプライアンスの状況から、健康管理よりも仕事を優先する価値観が形成されていたと推測される。この点については、今回の入院を契機として生活習慣の見直しを図る必要性を理解し始めている。

食事に関する価値観としては、入院前は昼食は弁当、夕食は職場近くの飲食店での外食が中心であり、特に塩分の多い食事を好む傾向があった。これは、仕事中心の生活スタイルや食習慣が長年にわたって形成されてきた結果と考えられる。

家族との関係性については、妻との二人暮らしであり、妻は夫の健康管理に対して積極的に関わろうとする姿勢を示している。これは、夫婦間の信頼関係に基づく価値観の共有が可能であることを示唆している。

今後の看護介入としては、以下の点に注意が必要である。A氏の仕事に対する価値観を尊重しながらも、健康管理の重要性について理解を深められるよう支援する。特に、健康管理が仕事の継続や職場での役割遂行にとって不可欠であることを説明し、生活習慣改善への動機づけを強化する。

また、妻の協力を得ながら、家庭での食事管理や服薬管理の方法について具体的な指導を行う。退院後の生活において、仕事と健康管理のバランスを保つことができるよう、実現可能な目標設定と行動計画の立案を支援する必要がある。

ニーズの充足状況については、特別な信仰による制限はなく、治療や食事療法に対する理解も得られていることから、信仰に関するニーズは充足していると判断される。しかし、仕事中心の価値観と健康管理の両立については、さらなる支援と介入が必要である。

看護問題の明確化

なし

事例の目次

この記事の執筆者

なっちゃん
なっちゃん

・看護師と保健師免許を保有
・現場での経験-約15年
・プリセプター、看護学生指導、看護研究の経験あり

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